~~ 市民による地域精神保健 ~~ 

- 健康は権利 - (無断転載はお断りします) 中村佳世

フランスの社会福祉と日本の家族制度

フランス語を学び始めてはや5年。
フランスで直接この目で確かめたいと思うことも増えてきました。
興味、課題はたくさんありますがそろそろ絞っていきたいと思います。


N'attendez pas d'avoir confiance en vous.
Faite le et finallement la confiance viendra!
「確信を持てるまで待っていてはダメ。やってみることが確信をもたらすのよ。」スターウォーズのレイヤ姫役で知られたキャリー・フィシャーさんのことば。
精神的な問題を抱えながら女優として多くの人を愉しませてくれました。
合掌。



先日来日したフランスの人口学者エマニュエル・トッド氏が、日本の社会は家族の構成員が家族に帰属していると説明していました。フランスでは家族の成員は、一人一人が完全に独立していると考えるので、保証も国が責任をもってするのだと。
つまり、人は家族の成員ではなく国の成員と考えられているのです。
それはフランスの福祉制度の原点です。
日本ではどうかというと、扶養家族ということばに象徴されるように成員の責任は家族にあると考えられているので、そこから生じる複雑な問題があります。


この考え方は会社にも及び「うちの会社」と呼んでサービス残業を行い、会社も扶養手当などを出して家族を養う感覚で社員を大事にします。因みに扶養手当は扶養控除とは異なりある意味社員間に不公平をもたらします。同一労働異賃金です。
日本の福祉の原点は何でしょうか? それもまた家族なのかもしれませんね。


日本には西洋から取り入れた法がありますから、古来の社会常識との微妙なバランスを取りながらこのような独自の仕組みの中で生息しています。


文化の融合は不思議な景色をうむこともあり、人権が空白となる場所が現れます。
誰も悪意を持たないのにある種人の尊厳が軽くなるいわば、特異点が生じるのです。


最後にもうひとつ、フランス語で。失敗は成功の母。
L'échec est la mère/clé du succès.

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