個人情報取り扱いと権利保障の整備
アウトリーチネット年次大会、一般演題でお話する機会を頂きました。
『アウトリーチへの移行を支える本人意思の尊重と権利保障』という題で、カルテへのアクセスについて、患者の個人情報保護と本人によるカルテ開示請求権について、権利保障の視点から発表いたします。
要点は次の通りです。
1 患者の権利
ベルギーでは2002年に患者の権利が明文化され、度々変更が加えられてきました。
1 患者の権利
ベルギーでは2002年に患者の権利が明文化され、度々変更が加えられてきました。
項目
①自分の健康状態や病名、治療を知る権利
②治療者、治療の選択権、治療拒否権
③〜⑤
⑥個人情報 : カルテ等個人情報保護とカルテ開示請求健。これらは次の制度にも対応するものです。
2 個人情報保護と医療内容の監査
医療監査には、匿名カルテにより治療の経過や薬剤の使用などをチェックする医療内容の監査が含まれます。そのデータの蓄積により、標準医療の改善と向上が可能になります。
3 個人情報の開示請求権と医療事故補償基金
医療事故基金は、医療事故による重大な健康喪失にたいして、国の責任で調査し、補償する制度です。その申請には本人のカルテが欠かせません。
4 措置入院
1990〜
①精神疾患(24h以内)②自傷他害のウタガイ
③本人が選んだ後見人を交えて方法を探る。他に方法がないと判事が判断した場合。
治療は拒否を選択可能。
2025〜
強制によるトラウマ回避のために重要とされるのが本人意思です。
モバイルチームによるアウトリーチが普及し、措置入院にもモバイルケアが導入されました。本人が治療を選択し、主体的な治療が可能な場合には、入院、通院、在宅から選択することができます。
また、通報時点で弁護士がつき、48時間の経過観察が可能になりました。
世界的に、措置入院に司法審査は必須と考えられており、それ無しに入院させることは拘禁と捉えられています。2、3の制度も世界的に拡がりをみせています。
日本でも個人情報保護が叫ばれていますが、上記の権利保障と共に深化してきたこの概念は、本来の意味をもって語られているでしょうか?