強制入院の際に必要な権利保障 ①本人が司法の場で見解を述べる ②本人が信頼できる権利保証人を自分で選ぶ ③治療するしないを選ぶ ④説明を聞いて治療の方法を選ぶ ⑤治療に疑問があれば専門機関にカルテ審査を要求できる ⑥事故があれば調査、補償を国に要求できる ⑦人権機関に相談、要請 ⑧法に疑問があれば憲法裁判所に問う ベルギーの権利保障制度
【フランスの医療観察と責任能力】 考え方 犯罪を犯した場合に、責任能力があれば更生する機会が与えられます。精神的な問題を抱えているために心神喪失であり責任能力が無いと判断された場合には、治療を受ける事ができます。精神疾患があるというだけで医療観察になることはありません。 カトリックの常として、小さな犯罪は見逃されることもありますが再犯が続くと償いが求められます。 1 どんな時に精神鑑定が行われ、…
【利用者(市民)の視点から要求したいこと】 日本は医療への信頼が厚いためか、利用者(市民)の権利を守るために必要な沢山の制度を欠き、利用者(市民)の権利を主張しにくい仕組みになっています。そのため、医療保護入院などによる死亡退院でさえ放置されたままです。 そんな犠牲を防ぐために、以下のことが考えられます。 ①利用者自身が権利を深く研究し 1 利用者(市民)は〇〇に基づ き〇〇の権利を有する。〇…
滝山病院事件から精神医療安全策を考える 〜何がそれを引き起こしているのか?〜 目的 精神科医療事故、事件安全策を考える 方法 滝山病院事件を例に分析検討する 仮説 医療内容監査、医療事故基金制度が事故、事件防止、安全に有効なのではないか。 前提 ①医療法 精神科特例において医師の数は一般の1/3、看護師は2/3とされている。 ②医療事故要因(原因)究明には、事故調査委員会がある。 ③事故…
アウトリーチネット年次大会、一般演題でお話する機会を頂きました。 『アウトリーチへの移行を支える本人意思の尊重と権利保障』という題で、カルテへのアクセスについて、患者の個人情報保護と本人によるカルテ開示請求権について、権利保障の視点から発表いたします。 要点は次の通りです。 1 患者の権利 ベルギーでは2002年に患者の権利が明文化され、度々変更が加えられてきました。 1 患者の権利 ベルギ…
*1 歴史* 精神保健ケア(ggz)は、心理的問題を抱える個人のニーズに合わせてケア提供をより良く調整し続ける動的なセクターを表しています。1970年代には、精神科病院サービスの運営に関するいくつかの品質要件を確立するための努力が行われました。この点において、大人向けのAサービスおよびTサービス、子供向けのKサービスの認定基準とプログラム基準が確立されました。 医療教育研究所(mpi)は、家庭で…
松田さんが翻訳するピアレスパイトのシリーズ、今回は、WHOのコミュニティ・メンタルヘルス・サービスの手引きを翻訳するというお話しです。他にも翻訳を試みたグループがあるようで、関心の高さが窺えます。 自分が訳すとしたらどうなるでしょうか? そんな事を考えながら読むのもいいですね。 【ピア・レスパイト勉強用メモ その6】 人が、心の調子が崩れてどうしようもない状態(クライシス)にあるとき、入院を回…
えばっちの詩、えばっちの叫び 患者会をやって来たえばっちです。 「言ってきた」 おれたちは、ずっと、言ってきたんだ マズ本人に知らせてくれ そしてなかまのオレたちに知らせてくれ 本人に分かるように説明してくれ オレたちにも分かるように説明してくれ 本人にもう、隠していることはないな オレたちに、隠していることは、もう、ないな オレたちに、分かるように説明してくれ 精神医にも、看護士にも、心理士に…
患者会の本質が、実践に基づいて書かれています。書きぶり言葉遣いは過激ですが、それだけに、真に迫るものがあります。 原則と基盤第一巻 えばっち血涙記 ー極私的前進友の会の原則と基盤ー 【原則と基盤 行動と信頼 利用と注意】 【自信と未来 自立と補足】 原則その一 十全会のような病院を決して許さない。 十全会のような病院とは、電気ショックで殺し、大量薬物投与で殺し、四肢拘束で殺し、保護室で殺し…
2025.5.18アウトリーチネット世田谷大会一般演題応募抄録 アウトリーチへの移行を支える 本人意思の尊重と権利保障 研究目的 ベルギーの精神保健改革で当事者の経験知、意見が尊重された背景、権利意識を理解します。 研究方法 措置入院の条件と手続きに見る本人意思の尊重と患者の権利、医療監査、医療事故対応について文献により調べます。 結果 1 歴史 1990年措置入院の条件と手続きを定め、2…
中村佳世 (窓風の集い)ディプロマWHO協力センターDIU『地域精神保健』 アウトリーチへの移行を支える 本人意思の尊重と権利保障 《研究目的》 ベルギーの精神保健改革では、利用者の経験知、意見、本人意思が尊重されたと言われます。改革の背景にある利用者の権利、市民の安心の礎である医療の透明性の確保など、改革成功の基礎となった文化的な土壌を理解したいと思います。 《研究方法》 主として公的機関…
アウトリーチネット一般演題に応募しました。少なくとも3人の審査員の方に読んで頂けることは既に光栄です。更に、興味ある人に聞いて頂けたら幸いです。 『アウトリーチへの移行を支える 本人意思の尊重と権利保障』 中村佳世 (窓風の集い・ディプロマWHO協力センターDIU『地域精神保健』) はじめに 現在注目されているベルギーの改革は、財政誘導と理念の共有によりアウトリーチを行き渡らせた改革と言えま…
再度、松田博幸さんのfbからシェアさせて頂きます。 【ピア・レスパイト勉強用メモ その3】 『ピア・レスパイト・ハンドブック』(Peer Respite Handbook)のなかに、「ピア・レスパイトに滞在した人たちの物語」という章があり、ピア・レスパイトにいた人たち、5人の手記が載せられています。これを読むと、心の調子が崩れてどうしようもないときに、なぜ、入院ではなく、ピア・レスパイトが必要な…
松田博幸さんのメモ 【ピア・レスパイト勉強用メモ その2】 先に述べたように、こころの調子が崩れてどうしようもなくなったときに短期間滞在して精神科病院への入院を回避する、当事者運営の場、ピア・レスパイトのハンドブック(Peer Respite Handbook)(※)を読んでいます。以下、読みながら作成した勉強用メモです。自分がわかるためのメモですので、読みやすさは考えていませんが、共有します。…
「ある従順ではない患者の告白」 ジュディ・チェンバレン (メンタルヘルス領域アクティビスト) (Confessions of a non-compliant patient)が National Empowerment Center https://power2u.org/confessions-of-a-non-compliant-patient NARPA Confessions of a …
再びピアレスパイトについて、松田博幸さんのfbページより共有させて頂きます。 → → → → → → → → → → アメリカにおいてピア・レスパイト(ピアラン・レスパイト)と呼ばれる、人が情動的なクライシスにある、つまり、心の調子が崩れてどうしようもなくなったとき、短期間滞在して、精神科病院への…
大阪公立大学の松田博幸さんのfbに、ピアラン・レスパイト(ピアレスパイト)に関するコメントがありました。 とても重要と思いますので、そのまま転載いたします。(許可済) 「アメリカで展開されてきた精神障害当事者運動の重要な成果の一つとして、ピアラン・レスパイト(peer-run respite)、つまり、心の調子が崩れた時に短期間滞在して精神科病院への入院を回避する、当事者運営の場があると私は考え…
ベルギーとの比較から、日本の精神医療保健福祉の法制度実践について ~ 医療の透明性と患者の自律を担保する権利保障制度 ~ 人権侵害が起きないために基礎となるのは透明性であろう。ここでは精神医療の透明性を高めていると思われるベルギーの権利保障制度や人権を監視する仕組みを取り上げ、日本の現状を考える上での参考としたい。 1) 人権委員会「機会の平等と差別撤廃のための地域間連携センター」Unia 障害…