~~ 市民による地域精神保健 ~~ 

- 健康は権利 - (無断転載はお断りします) 中村佳世

精神医療のリスクと医療保護入院

gigiegugu

『精神医療のリスクと医療保護入院』

失敗学会組織行動分科会での発表 2026.1


憲法

第13条:

すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、『公共の福祉に反しない限り』、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする

第18条

何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。

第31条

何人も、『法律の定める手続』によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。



三つの強制入院

1 医療観察   犯罪を犯したが責任能力がない

2 措置入院   危険な行為を行っており、自傷他害の惧れがある

3 医療保護入院 自傷他害の惧れはないが第三者から見て入院治療が必要.


医療保護入院 

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律 33条 

精神科病院の管理者は、次に掲げる者について、その家族等のうちいずれかの者の同意があるときは、本人の同意がなくてもその者を入院させることができる。

「自分も他人も傷つける心配はないけれど、どうもこの人具合い悪そうだから入院させてあげて、療養させてあげたい。」,と、第三者が考えたとき、本人は入院に同意していないけれども、指定医の診断と家族または市長の同意で、入院させてあげることができる。年間16万人。


よくある例)

◐ 通院または訪問看護を利用しているが、家族や看護師が、芳しくないと思い入院させる。

◑ 会社、児相、グループホーム、事業所、施設などが家族に連絡し、予め相談しておいた病院に移送させる。

⚠️社内のハラスメントが原因の場合もあり、誤用、悪用の裁判事例があります。


一 指定医による診察の結果、精神障害者であり、かつ、医療及び保護のため入院の必要がある者であつて当該精神障害のために第20条の規定による入院が行われる状態にないと判定されたもの

二 第34条第1項の規定により移送された者

※ 同意者の除外、市長による同意、期限、地域支援、報告などが規定されています。




医療保護入院


1 受診 ← 移送手続き

第三者が強制的に診察を受けさせたり、病院に連れて行くことはできないため、保健所または県の精神医療センターに連絡し。調査の上で必要と判断されれば、診察を受ける病院が指定され、公的な移送が可能。

→ 利用されているのは0.1%。99.9%は、自家用車または民間の移送会社(介護タクシー)に連絡し、第三者が選んだ病院に強制的に連れて行く。  

リスク☢️ 誤認、トラウマ、権利侵害 

 ⇈ 

対処 ◎この時点で弁護士をつける、権利保証人を選ぶ、など



2 インフォームドコンセント

診察、入院の理由を説明する。入院に関して同意がない場合、3カ月を限度として強制入院が可能である。治療の方法を説明をし、可能な限り本人が同意した方法で行う。医療事故は報告義務(基準、罰則なし)。

 → 診察、説明を行わず、隔離室に移し身体拘束、説明をせず投薬、注射などで

   眠らせるなどの例が報告されている。

リスク☢️ 身体拘束による死亡事例、不信、トラウマ

 ⇈ 

対処 ◎司法審査、カルテ審査。利用者アンケートなどを実施。

医療事故報告義務。インフォームドコンセント実施証明



3 虐待、不適切医療

   虐待通報制度(2023)、標準治療が定められている。

 → 虐待通報しても行政が動かない。

   医療行為を監査する項目が無いため、不適切医療を確認する方法がない。

   精神科の患者であることを理由に他科受診が拒否され受診できない。

   他科を併設する病院での不適切医療の報告がある。

リスク☢️ けが、病状悪化、死亡、トラウマ。

 ⇈ 

対処 ◎他科受診を保障、カルテ審査、医療事故基金。虐待防止委員会の設立と抜打ち調査、



結論

医療保護入院制度は世界でも類を見ない文化的な要素の強い制度です。誰にも関係することですが、リスクと実態はあまり知られていません。本人意思に反して医療を強制することは他科にはありませんが、精神科の特赦性からやむを得ないという主張があります。その場合にも、治療効果の証明と安全の保障、利害関係者により故意の可能性があるため、司法の介入が必須です。

×

非ログインユーザーとして返信する