~~ 市民による地域精神保健 ~~ 

- 健康は権利 - (無断転載はお断りします) 中村佳世

IPS意図的な相互支援とは、シェリーミードにインタビュー L'entretien avec Shery Mead

IPS意図的なピアサポート2

創始者シェリーミードにインタビュー

http://fr.psy.co/shery-mead-sur-le-soutien-par-les-pairs-intentionnel.html

出典:エリック・マイゼル

次のインタビューは、メンタルヘルスの将来についての一連のインタビューの一部です。


シェリー・ミードインタビュー

EM: IPS意図的なピアサポート、その哲学と意図について教えてください。

SM: IPS意図的なピアサポートは、関係に着目した共同開発システムです。哲学的には、構築的で全身的な社会的パラダイムから生まれます。意味は文脈の中で創造されてくるものだと思います。そして、脆弱であるとされている人たち双方の信頼関係を、挑戦的に発展させることができると信じています。

IPSの意図は次の3つの原則で明確に示されます。


1. 学びと支援

特定の役割やスキルを優先する代わりに、二人とも貢献できる大切な何かを持っていると考えています。問題解決にこだわるという問題を回避するために、私たちは、お互いから学び合うことに時間をかけています。私たちは、私たちの仮定や、意味を理解するために学んだ方法を吟味します。理想を言えば、私たちは共有できる意味を共に創りあげます。


2 個人か関係性か

これまでの精神医療の臨床では、サービスを利用する個人のニーズと感情に焦点が当られています。関係のダイナミクスに注意を払うことに費やされる時間はほとんどありません。

IPSでは、私たちは常に関係性に、つまり交渉の意味と双方のニーズに注意を払います。私たちは、双方が大切にできる、どちらにとっても真に価値があると思える関係を築くよう努めています。


3. 希望vs恐怖

この原則の中心は居心地の悪さにあります。私たちは、恐怖により反応が刺激される仕方に注意を払います。 人は、恐れがあると状況をコントロールしたいと思う傾向があります。

ですから、物事を管理またはシャットダウンしようとするのではなく、希望に重点をおいて不確実性を受け入れるようにします。 ソリューションを強要する代わりに、じっくりとそこに留まり、新しい可能性が現われるの待ちます。


EM:従来の精神医療サービスに代わる他の選択肢についての考えを教えてください。

SM: 私は良い代替案があると思います。声を聞く、ソテリア、オープンダイアログ、自殺の代替案など。(Hearing Voices, Soteria, Open Dialogue, Alternatives au suicide)

しかし私はまた、何か違ったことをしているけれど、実際には以前と同じ古いことをしていると思われるような、多くのオルタナティプがあると思います。多くの場合、代替医療は従来の方法で行われます。

意図は素晴らしいのですが、人々は真に違いを生み出すためにどれだけのパラダイムシフトが必要かを本当に理解してはいません。仲間が薬物チェックをしたり、進捗状況のメモを書いたり、義務的な報告者になったりするようなことが分かります。

「結果」を違った目で見ることが本当に重要だと思います。例えば、私の代替プログラムがより伝統的なプログラムと比較された場合、結果が同じであれば問題があると言えるでしょう。

EM: あなた自身「慢性的な患者」からメンタルヘルスの擁護者へと至った自身の行程について少し教えてください。

SM:慢性的な精神病患者になったのには秘かに進行した気づきにくいプロセスがありました。私はとても疲れていて気を挫かれていました。病院では、あなたはここにいなければならない、これはあなたのため、と悟るようにというメッセージを受け取りました。診断システムに組み込まれるのは魅力的でした。 それから私に何か問題があれば、医療によって私が感じていたことをうまく説明するでしょう。 その時はすぐに来ます。つまり彼らはあなたに期待すべき事柄を教え、それに順応する方法を教えます。

順応はメンタルヘルスの言葉の中で最も危険な言葉の一つです。順応は、あなたの固有の人生をではなく、一般論しか知らない人に、何が正しいのか、何がうまくいっていると言えるのかという知識を語るのみです。

ある日の午後のことです。私が出席していた医療ユニットで知り合った看護師が、私を彼女のオフィスに連れて行き「わかりました、シェリー。あなたは慢性の精神疾患者になるのですか? それともソーシャルワーカーですか? 10分待つから決めてね。」(私はソーシャルワークの学校に出入りしていました)。それが私には選択肢があることを知った瞬間でした。それまでは、物事が私に起こっていると思って自動的に受入れていました。私はそれを制御できていませんでした。


EM: 精神障害の診断と治療、いわゆる精神薬を使用して子供、青年、成人の精神障害を治療するという、現在、支配的な考え方についてどう思いますか?

SM: 私は支配的な考え方のほとんどが、破壊的でむしろ混乱を引き起こすものであると思います。人々が診断され、治療される比率は驚異的です。社会として、私たちは、つながり、コミュニティ、ケアなど、基本的に人間が必要とすることがらを、すべて化学的な薬物によって解決しようとしているかのようです。「問題」の場所を人の生物学の問題と捉えているので、責任はもはや人間にはありません。ですから、変えようもありません。家族、コミュニティ、またはより広く、文化をどのように運営しているかを見るのではなく「この錠剤を服用する」だけです。

結局それは、本当に何も解決にはなりません。例えば、私がアルコールを飲んで気分がよくなる、それは私が生物学的にアルコールが不足していることを意味してはいません。これは、私の人生が容認したくないようなものになったことに気づくにはあまりにもショックである、ということを意味するのみです。


EM:あなたが愛する人が、感情的または精神的苦痛の中にいる時、あなたは彼らに、何をするか、どうあるべきか、何か試してみることを勧めますか?

SM: 私は彼らなりに繋がれる人を見つけることをお勧めします。彼らを直し修正そうとしたり、より良くしようとしない人々。私でしたら、深く耳を傾け、難しい質問をし、その人のために何がうまくいくか、何がうまくいかないのかについて正直である人を探します。

私はまた、関係を示すために私の役割を果たしたいと思います。たとえ私があまり気分がよくなくて、私自身放っておいて欲しい時だとしてもです。

これは、双方が最善を尽くし、力を分かち合い、相互性を保つ最も重要な時の一つなのです。


シェリーミードによる対話のモデル

https://youtu.be/ZdygugOP9SU


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