~~ 市民による地域精神保健 ~~ 

- 健康は権利 - (無断転載はお断りします) 中村佳世

権利保障は安全な社会の土台、安全な精神保健環境の土台

制度を使った精神保健

〜心に安全なしくみを土台に〜

nothing about us without us

『私たち抜きで決めたことは無効です』

『私たちのことは私たちがやります』


精神科の事故原因と病院看護師の感情労働

病院看護師の善意と倫理感、感情労働で、日本の制度に不足する以下のことを補っているといえるのではないでしょうか。?


制度の不足は入院者の不安と不満を増幅させ、それを受け止める過剰な労働が更に入院者への権利侵害を生みます。


日本に不足するもの

1 左に現実 | 右にイタリア

  地域精神保健の制度、それ以上に心と理念

2 実効的な権利擁護制度

①入院審査

②第三者機関による監査

③人権委員会の抜打ち監査

④公立病院、公的機関の責任 (ベルギーは民間主体のモデル)

⑤権利意識と公共性、自由と平等

⑥憲法院

⑦人権委員会

過剰にあるもの

①医療保護入院

②任意入院から医療保護入院への切り替え

③ヒエラルキー

④精神保健福祉法

日本の奔放すぎる制度の問題

①法律が憲法に則していないため矛盾がある。

②暴力に関し、通報ができる。都道府県による立入り監査制度があるが機能していない。

③医療界のヒエラルキーによる抑圧


では、どうしたらいいか?

私を主語にして権利を語る

基本は憲法と障害者権利条約


「憲法を守るためには、それなりの予算とインフラが必要」(山口弁護士会)


まず看護師は従順なだけではなく、判断力を行使するべきという考えがあります。

nothing about us without us 

「私たち抜きで決めたことは無効です」


Dr.Mの証言

「看護師は労組をつくり、働くのを拒否する場面もありました。精神科医が家事的な治療をしないと看護師に多大な負担がかかります。

しかしそのためには医師は看護師からアホカスと言われないといけません。それを嫌がる院長のもとでは、昔は労組が作られて反乱起きてました。」

「医者に、あんたは、ほんまに、アホやな、と言える病院じゃないと、何にも始まりません。」


提案

1 看護師が看護師自身の権利を知り、体感し行動する。例えば案として

①監査の強化を要請する

②看護師の権利憲章を作成し病院協会と締約。

自らの健康を守ること。過度に善意と感情労働を要求される場合は注意が必要で、労働者の権利侵害を考えるケースと思います。身体拘束という看護行為を拒むのも権利のうちかも知れません。


2 市民の権利(憲法に基づく)

①患者の権利(作成中)

入院前、日本にない5つの権利擁護制度の役割を考え、それに対応する項目を起草。特に司法が関与する入院審査

入院中、当事者に特に関心の高い、自殺防止と快適な病院生活、看護師指名制について起草

入院経験により傷ついている人が、傷ついた体験を観察分析して、それに対抗するための権利を自分で見つける作業。

③市民の権利

相手のためを思って権利侵害が起こる事が多いため、家族、市民、医療職、心理社会職、各々が自分自身の権利憲章を作成する。

nothing about us without us (私抜きで決めたことは無効です)は全ての人に当てはまります。バッテングするところは調整。


3 財布が戻る安心の文化的背景と課題を知る

①自分を後まわしにする文化

後まわしにするということは、相手に対する気遣いであると同時に、相手に対する決めつけが内包されています。コミュニケーションが不十分で、他者が自分の中にいない状態と言えます。(イジメは中途半端に相手の中に入り込み同時に自分を傷つける行為で、自らの権利が体得できていないからと考えられます。)

② 現場の過渡の裁量権

現場の専門職の裁量権が大きく、その場の関係づくりが社会的公共性を凌駕する。医療保護入院も同様。

③ 市民への過小評価、信頼の欠如

患者、家族、専門職である前に市民であり人間です。現場の過渡の裁量権と比較して、市民の良識や国民のレベルが過小評価され、子供のように扱われる傾向があります。(そして何らかの現場資格により突然裁量権が与えられると特権意識を持つなど。(特に公務))

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